2018年9月17日月曜日

9月の私は、Twin Peaksと、Friday Loungeと。

※こちらの記事は、HOUYHNHNMブログ『Escape by Melody《メロディによる逃走》』に掲載されていた内容です。


1ヶ月くらい前から、90年代はじめに大ブレイクしたアメリカのTVドラマ「ツイン・ピークス(Twin Peaks)」に夢中です。
昨年、25年ぶりの時を経て「続編」が公開されたらしいのですが、そんなことはまったく知らず、「何か映画観たいなぁ。(もともと映画を借りるつもりだった)あ、ずっと気になってたツイン・ピークスにしようかな」くらいの軽い気持ちでした。
その日から連日のように、TSUTAYAでDVDを借りては観る、返却してはまた次を借りて続きを観る、の繰り返し。
最近やっと「本編」を終え、「続編」の方へ足を踏み入れたところです。

「本編」を見ているあいだは、街中や電車の中の人たちを「ツイン・ピークス」の配役に当てはめてしまったり、夢の中までもが「ツイン・ピークス」一色になってしまうほどでしたが、9月に入ったくらいでそれもなくなり、少し落ち着いてきました。
(引っ越した先で、新調したカーテンを深めの赤色にしてしまったけど…)

「ツイン・ピークス」は、作品ももちろんですが、サウンドトラックも非常に素晴らしく、暑い夏が終わって涼しくなってきた今のこの気候を美しく彩りつつ、妖艶に絡み合って景色の中へ馴染んでいきます。
現実と夢の狭間にいるような、冷たいような生温かいような…。
ただ、想像するに、おそらく、どの季節にもマッチするんじゃないかな。
だからこそ、当時、世界中で大ブレイクしたんでしょうね。

「ツイン・ピークス」だけではないですが、この90年代初期の頃って、すべての事象の「輪郭」がぼや〜っとしていて、本当に魅力的です。
90年代初期、と敢えて言うのは、その後、デジタル化(ネットワーク化)が急成長することに起因します。
80年代のぼや〜っも大好きなんですが、90年代初期は、特にこの「見えない力」に引っ張られていく過程、という感じが強烈です。
あらゆるところで綱引きをしているみたい(実際には綱じゃないけど、とにかく引っ張り合っている感じ)と言うか、こう、地球全体の時空が少し歪んでいるように見えるというか...。
そんな感覚が私の中にずっとあったのですが、この作品に出会って、それが確かなものになって、すーっと溶け合って、一体化しました。(「ツイン・ピークス」と私がね)

というわけで、「ツイン・ピークス」については、まだ道/未知の途中なので、まだまとまらない部分も多いので、また追って、別の機会に。



そんな80〜90年代のど真ん中に、Aphex Twinのリリースで知られるレーベル《APOLLO》など国内外にて楽曲を発表する、私が心から尊敬する音楽家であり、隠れた映画評論家(と、私が勝手に思っている)でもある巨匠・白石隆之さんと、ネットラジオ《dublab.jp》でのHi-Rayくんの番組で知った音楽家のYAMAANさんを迎えた『Friday Lounge』を、今週金曜日(9月21日)に開催します。







それぞれ個人的にお誘いしたのですが、実は、おふたりは10年ほど前から知り合いだそうで、2011年にYAMAANさんがリリースしたアルバム『12 Seasonal Music』に白石さんがコメントを寄せていた、という奇跡がここでも起きていて、うれしい偶然が続くばかりです。
おふたりが「ツイン・ピークス」を見たかどうかはわからないけど、あの時代ならではの雰囲気や感触みたいなものは、きっと共感していただけるんじゃないかなと、密かに思い描いています。
当日、いろいろお話ししてみたいと思います。

私の担当の『Friday Lounge』は、奇数月の第3金曜日なので、今年も残すところ、あと2回。(『Friday Lounge』についてはこちらからどうぞ)
この日は、いろんな「輪郭」が楽しめる夜になると思います。
秋の夜長に、ぜひ、ゆったりと、揺らめきにいらしてください。
心よりお待ちしております。



▼Infomation
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Friday Lounge

2018/9/21 fri at Café Apres-midi
OPEN / START 20:00
CHARGE: 500YEN

Guest DJ:
白石隆之
YAMAAN

DJ:
maa [Hamon Radio]
DJ Emerald
Toru Hashimoto [SUBURBIA]

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日本初のインディーズ・レーベル《Vanity Records》よりBGM名義で、また、Aphex Twinなどで知られるテクノ名門レーベル《APOLLO》よりPLANETOID名義で、1980年代より国内外問わず楽曲リリースし、圧倒的に研ぎ澄まされた感性と、技術、知識をすべて持ち合わせる白石隆之氏の大変貴重な「非ダンスフロア」でのDJセット。
そして、日本の12ヶ月の季節の情景を表現したアルバム『12 Seasonal Music』で知られる、ヒップホップからアンビエントまでを自由に行き来するトラックメイカーYAMAAN氏のDJセットでお送りします。
“あるべき偶然”が漂い、淡い青色の月が夜空に浮かぶ、9月の第3金曜日へ。
心よりお待ちしております。



about《Friday Lounge -The Third Monday of the month-》
2018年の毎月第3金曜日は、渋谷と原宿のちょうどあいだに位置するビルの5階「Café Apres-midi」にて、maa、Wataru Sakuraba、DJ Emeraldの3人のDJによる「Friday Lounge」を開催しております。