2019年3月19日火曜日

《In Every Second Dream》on dublab.jp、ラジオより愛を込めて。

※こちらの記事は、HOUYHNHNMブログ『Escape by Melody《メロディによる逃走》』に掲載されていた内容です。



今月から、ラジオ番組をはじめることになりました。
番組名は、「In Every Second Dream」。
声に出した時のなめらかな響きが、とても気に入っています。
意味は、”毎秒の夢の中で”のつもりですが、英語の”Second”には「秒」だけでなく「2番目の」という意味もあるので、”いつも見る、2番目の夢の中で”、でもいいかもなぁと思ったり。
その曖昧さや揺らぎ具合も相まって、この名前しかないなと確信しました。
だって私たちが使っている「言葉」ってやつは、所詮、「物事を測るための目安のひとつ」なんだもの。

そんな実体のない「言葉」を頼りにしながらお送りするこの番組。
毎回、ひとつの「テーマ」に沿って、音楽やそれにまつわるエピソードを中心に、ゲストの方もお招きしながら、自由にやっていこうと思っています。
ひとつのジャンルに特化して《縦に突き刺して》掘り下げていく、というよりは、
連想ゲームのように《横に突き刺して》どんどん幅を広げていくイメージです。


中身についてはこれくらいにして、次は聴ける「場所」についてご紹介します。
このラジオは、インターネット環境にあれば、世界中、どなたでも聴いていただける「ネットラジオ」です。
日本で有名なところだと「radiko」がありますが、同じような要領で、「Mixlr」(ミキセラ)というアプリケーションを使います。
チャンネル名は《dublab.jp》、ダブラブ・ドット・ジェイピー、と読みます。
サイトに直接アクセスしていただいてもいいですし、アプリをダウンロードしていただいてもOK。もちろん無料です。


■Mixlr(ミキセラ)

▽サイト:
http://mixlr.com/dublabjp/

▽スマートフォンアプリ(MacOS):
https://apps.apple.com/jp/app/mixlr-social-live-audio/id583705714

▽スマートフォンアプリ(Android):
https://play.google.com/store/apps/details?id=com.mixlr.android&hl=ja


では次に、《dublab.jp》について、ご紹介します。
《dublab.jp》は、ロサンゼルスの非営利ネットラジオ《dublab》の、日本ブランチです。
本家の《dublab》は1999年に設立し、音楽だけではなく、アート、カルチャーを広めることを目的とする非営利団体として、アート展、フィルム・プロジェクト、イヴェント・プロデュース、レコード・リリースも手がけています。
そして、日本ブランチの《dublab.jp》が設立されたのは2012年。
東京の活動を中心として、大阪、札幌など、様々な場所での出張放送や、イヴェント、エキシビションなどを行なっています。


■dublab.jp(日本/東京|JAPAN/TOKYO)
Web:https://dublab.jp/
Instagram:https://www.instagram.com/dublabjp/
Twitter:https://twitter.com/dublabjp
Facebook:https://www.facebook.com/dublab.jp/


■dublab(アメリカ/ロサンゼルス|USA/L.A.)
Web:https://www.dublab.com
Instagram:https://www.instagram.com/dublab/
Twitter:https://twitter.com/dublab
Facebook:https://www.facebook.com/dublab
※最近、デザインが一新してかなりかっこいい。


また、ロサンゼルスと東京だけでなく、ベルリンと、バルセロナにも拠点があります。
両方とも行ったことある国だけど、また行きたいなぁ。


■dublab.de(ドイツ/ベルリン|GERMANY/Berlin)
Web:https://dublab.de
Instagram:https://www.instagram.com/dublab.de/
Twitter:https://twitter.com/dublabde
Facebook:https://www.facebook.com/dublab.de/


■dublab.es(スペイン/バルセロナ|SPAIN/Barcelona)
Web:https://dublab.es/
Instagram:https://www.instagram.com/dublab.es/
Twitter:https://twitter.com/dublabes
Facebook:https://www.facebook.com/dublabes/


ちなみに《dublab.jp》では、2017年の11月にゲストDJとして出演させていただいたことがあります。その時の記事はこちらからどうぞ。



というわけで、初回放送日は明日、3月20日の20時半からです。
今回のテーマは『月』です。
みなさんなりの『月』をイマジネーションしながら聴いていただけるとうれしいです。
また、放送中は、Twitterも随時更新しますので、一緒にチェックしてみてくださいね。


ではでは、また明日!
桑原茂一さん風に言えば、乗船、お待ちしております◎




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▼Infomation
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dublab.jp Radio Collective #195 “In Every Second Dream” @ Tokyo

日時:2019年3月20日(水曜日)20:30〜22:00
labrat DJ : DJ Emerald
Guest : 門脇健路(イメージフォーラム)
Design : Shinya Sato


3月20日の放送は、新たにスタートするDJ Emeraldによる番組『In Every Second Dream』の第1回目。
毎回、ひとつの「テーマ」に沿って、音楽やそれにまつわるエピソードを中心にお送りします。
今回のテーマは、『月(The Moon)』。
渋谷にある映画館「シアター・イメージフォーラム」より門脇健路さんをゲストに迎え、映画という切り口でお話しいただくコーナーもあります。最後までどうぞお楽しみください。

https://dublab.jp/2019/03/radio-collective-in-every-second-dream-01/




2019年3月17日日曜日

ラジオと私と、そのあいだに。

※こちらの記事は、HOUYHNHNMブログ『Escape by Melody《メロディによる逃走》』に掲載されていた内容です。


昔から、ラジオが好きでした。
小学校の卒業文集に書いた私の将来の夢は、とりあえず「ラジオ関係のお仕事」でした。(具体的になんなのかは、なにもイメージが湧いていなかったけど)
中学生のときには、オールナイトニッポンに電話で出演して、クイズに正解して賞金までもらいました。
オールナイトニッポン以外にも、AM/FM問わずにあれこれ送ったFAX(当時の主流)は、ほとんどの確率で読まれました。(テレフォンカードがお礼に送られてくるケースが多かった)

ある日、当時のTOKYO FM(80.0)とJ-WAVE FM(81.3)の周波数のあいだに、新聞には載っていないラジオのチャンネル(周波数)を見つけました。
放送日は不定期で、だいたい20〜21時くらいから24時くらいまで。
日本国内外問わず、最新のポップス全般がフルで流れており、曲と曲のあいだに時折、「こちらは◯◯FMです。番組へのFAXは03-XXXX-XXXXまでどうぞ」という低めの男性の声がはさまり、ただ、実際にFAXらしいものが読まれていることはありませんでした。

そこで私は、すぐにFAXを送ってコンタクト。
するとその男性は、私の送ったFAXを、タイムリーに読んでくれました。
それから放送を確認できた日は必ず、FAXを送るようになりました。
(毎日のように、私は何を書いて送っていたんだろう。まったく思い出せない!)

ひとりでそんなことをやっていてもおもしろくないので、学校の友達にこの謎のラジオ局の存在を広めていきました。
すると、私の家から少し遠いところに住む友達は、そのラジオが聞こえないことがわかり、決められた範囲にしか届かない、一般の人がやってるラジオなんだと、すぐに想像ができました。(たぶん、ダメなやつ)
そのうち、友達も次々とFAXを送るようになり、いつの間にかそのラジオは、私たちの「溜まり場」のようになっていました。
中学生の私たちには、まだインターネットも携帯電話も普及していなかったので、この実体のあるようなないような「溜まり場」は、ものすごく魅力的でした。
学校、家、カラオケ、ゲームセンター(プリクラ全盛期)・・・。
友達と会える場所はそれくらいだったけど、そこに「ラジオ」が加わることは、とにかく不思議な感覚でうれしかったし、ラジオの主の男性も、こんなにFAXが来たことはかつてなかったのか、毎回全部、うれしそうに読んでくれていました。

それから数ヶ月して、そのラジオ局で、友達と一緒に、1日限りのラジオパーソナリティをやることになりました。
ある晴れた日曜日の昼間、ラジオの主の男性から教えてもらった住所の通りに向かうと、そこは私の家から歩いて5分ほどで、しかも、6年間通っていた小学校の通学路の途中にある、見慣れたアパートでした。

女子中学生が3人で「こんにちは!はじめましてー!」と、無邪気に見知らぬ男性の一人暮らしのアパートに行くなんて、今だとちょっと考えられないかもしれない、と思いつつ、いや、今の女子中学生もこういう好奇心みたいなものはあまり変わらないのかもしれない、とも思いつつ、ただ、さすがに当時「1人はまずいな」とは思っていたことを思い出したり。

私たち3人が入って全員が身動きがとれなくなるくらいのワンルームの部屋には、ひとつのマイクと、そんなに大掛かりではない機材のようなものが用意されており、それらを囲んで、とにかく好き勝手にやらせてもらいました。
4〜5時間くらい放送させてもらったと思うんだけど、ほんと、何をあんなに話してたんだろう。
結局、FAXを送ってくるのは地元の友達だけ、という「溜まり場」状態は変わらずで、でも「聴いている側」から「聴いてもらう側」になる感覚は、少し変な感じがしたっけ。まぁ、放送が始まって30分もしたら、そんなのどうでもよくなっちゃったけど。(笑)

その後は、高校受験があったり、みんなバラバラの学校に行ったり、別の地区に引越しをしたりで、まったく聴かなくなってしまったけど、中学生の私にとって、ワクワクした冒険のひとつでした。
Jamiroquaiの「Virtual Insanity」とOff Springの「Pretty Fly」がやたら流れていた記憶があるんだけど、あらためて調べてみたらOff Springの方は、リリースはもっと後。
ほんと、記憶ってあてにならないなぁ。

というわけで、私のラジオ体験は、まだ他にもあるんだけど、今日はこの辺で。


今は、ラジオのチャンネルが固定されてるので、あまり「周波数と周波数のあいだ」という感覚すらないと思うんだけど、こういう「AとBのあいだ」とか「隙間」みたいなものは、(ラジオだけに限らず)あった方がおもしろいのになぁと、ぼんやり思う日曜の午後でした。




この頃、よく聴いていたMariah Carey(マライア・キャリー)のアルバム『Daydream』。
CDラジカセをループにして、最後の「Looking In」が終わったあとに、1曲目の「Fantasy」のイントロが流れて、同じキー(調)で繋がっているように聴こえるのに毎回感動してた。
私がDJmixを作る時、最後と最初が繋がるようにする癖があるのは、この原体験があるからかもしれないな。