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2021年2月18日木曜日

MUSO Culture Festival 2021

本来であれば「開催中」だった、静岡県沼津市の「大中寺」でのカルチャーフェス《MUSO Culture Festival 2021》。

DJ KRUSH、Yosi Horikawa、ermhoiの「大中寺」でのライブは、20日(土)17時〜、オンラインで映像公開。(すでに収録済みで最高の仕上がりとの噂…)



惣田紗希、佐藤夏実によるアートインスタレーションは、19日(金)〜21日(日)の3日間限定開催。現地に向かう場合は、完全予約制。オンライン上では、テクノロジー「Matterport」を用いた仮想大中寺「夢中空間」を中心に展開。(3Dツアー、みたいな感じ)



そして、「泊まれる公園 INN THE PARK」にて開催予定だったアフターパーティは、「禅」をテーマにしたDJmixの提供、という形へ変更。
Kaoru Inoue、Chee Shimizu、ELLI ARAKAWA、dublab.jpからは、原 雅明、Hi-Ray、MORTSAFE、そして私DJ Emeraldの7名が参加、19日(金)にオフィシャルサイトで公開予定。(終始、"静寂"を意識したDJmixを録るのははじめてで、とても感慨深かった)



また、「坐禅会」についても19日(金)20時〜はオンラインで、20日(土)は現地で開催(完全予約制)されます。


いつもあたたかく見守ってくださるdublab.jpのボスの原さん、本企画をリードするYuki Tamaiさんをはじめ、clubberiaや、関係者のみなさんに感謝の気持ちを込めて、今週末を過ごしたいと思います。

詳細は、オフィシャルサイトへ、是非!
唯一無二の体験ができること間違いないです。
https://www.muso-festival.com/


*

MUSO Culture Festival 2021 is a culture festival held in Numazu City, Shizuoka Prefecture.

Various contents were planned to be developed around the main venue "Daichuji" from 13th to 21st of February. However, Japanese government declared a state of emergency due to a recent situation with pandemic in Japan. The contents originally planned will be shown mainly by the technology "Matterport" that allows people to freely move around the space online. We named virtual Daichuji temple as "Muchu kukan"

The word "MUSO" comes from "Muso Soseki", who established Daichuji Temple.

He was also well known for designing beautiful Japanese gardens that depicted harmony between landscape and scenery.

Come enjoy the refined culture, through exploring the essence of Zen.




2019年8月12日月曜日

DAIDO MORIYAMA NEXT GEN AFTER PARTY @Veronique

※こちらの記事は、HOUYHNHNMブログ『Escape by Melody《メロディによる逃走》』に掲載されていた内容です。



ソニーと東急電鉄が、世界的に活躍する写真家・森山大道と共に実施するアート共創プロジェクト『SHIBUYA / 森山大道 / NEXT GEN』。
こちらからも。


日付変わって本日、8月12日(祝/月)は、こちらのアフターパーティでDJします。
会場の《Véronique》は、写真を見る限り、かなりイマジネーションを掻き立てられる素敵な空間の模様。
森山大道さんのモノクロームの世界を、自分なりの音で表現できたらと思います。楽しみ!

この日は特別に、現場からの生放送もあります。
現地に来られない方は是非、mixlrにアクセスしてみてくださいね。


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▼Infomation
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世界的に活躍する写真家・森山大道と共に実施するアート共創プロジェクトが渋谷の駅地下(8/1-8/4)や渋谷の裏路地やを活かして新しい文化の発信、街の活性化を目指す東急の街丸ごとメディア “ROADCAST”を、森山大道作品が一⻫にジャックする屋外写真展を開催します。

その写真展に伴い、森山大道の写真が展示されている青山の隠れ家的バー「Veronique」で期間中、幅広いジャンルのDJ・選曲家・アーティストが集結しAFTER PARTYを開催します。

8月12日(月・祝)はdublab.jpが参加、Labrat DJsが集合します。
展覧会の余韻とともに良質な音楽をお楽しみください。
全時間19:00-25:00配信します。


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DAIDO MORIYAMA NEXT GEN AFTER PARTY @Veronique 
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日時: 8月12日(月・祝)
会場: Veronique
東京都港区南青山5-12-3 NOIR Bld. B1 (表参道駅から徒歩5分)
時間:19:00〜24:00(Last Order)
入場料:1,000円

Labrat DJs:
19:00-19:50 Yuki Tamai
19:50-20:40 DJ Emerald
20:40-21:30 Yui Onodera
21:30-22:20 Takahiro Saito
22:20-23:20 Masaaki Hara
23:20-24:10 DJ Funnel
24:10-25:00 AZZURRO


※イベントは8月2日(金)〜8月15日(木) (計14日間開催)

8/2 金 IORI / Chloé
8/3 土 TERA /SUZU /DJ MANGO
8/4 日 YABE TADASHI / CMYK
8/5 月 CD HATAxKOYAS – Hybrid Set / 34423 -Live /maki AKAGI
8/6 火 Kazuaki Noguchi / Young Guitar / Tsubasa Shimada
8/7 水 Bryan Burton Lewis / Keisuke Yamaya
8/8 木 Toshiyuki Goto / Tajimax / Daisuke G
8/9 金 QUCON
8/10 土 Que Sakamoto / DJ Conan
8/11 日 AOKI takamasa / PI-GE
8/12 月祝 dublab.jp Labrat DJs
8/13 火 Hamon Radio Crew -maa /Tatsuya Ouchi /syncM
8/14 水 Yoshirotten /DIANA CHIAKI
8/15 木 Toshiyuki Goto / EZ / Yoppi




2019年2月9日土曜日

世界最古のオーケストラ「雅楽」の生演奏を聴いて、想うこと

※こちらの記事は、HOUYHNHNMブログ『Escape by Melody《メロディによる逃走》』に掲載されていた内容です。


先日、世界最古のオーケストラ、とも言われている、日本の誇る伝統音楽「雅楽」の生演奏を聴きに行きました。
前半は演奏のみの「管弦」(かんげん)、後半は音にあわせて踊る「舞楽」(ぶがく)という構成でした。



太鼓(たいこ)、箏(こと)あたりはイメージつくけれど、琵琶(びわ)、笙(しょう)、篳篥(ひちりき)・・となってくると、どんな音が出るのかもパッと出てこないような、聞き慣れない楽器たち。
それらを操る、色鮮やかな橙色が印象的な和服(装束、と言うのかな)を着た演奏者は、全部で15〜16名ほど。
彼らは「東京楽所」(とうきょうがくそ)という、式典などの正式な場面で雅楽だけではなく、芸術音楽としての雅楽を広めるために結成された団体。
みんな背筋がピンと伸びていて、見ているこちらも思わず姿勢を正す。
「代表の演奏者(オーケストラでいうと指揮者の役割の人)がお辞儀をしたら、そこが拍手をするタイミングです」と、司会の方が教えてくれた後、演奏がスタート。

笙は、17本の細い竹管がひとつにまとまっていて、上へ向かって、一度に複数の音が出る。
その音色は、例えるならハーモニカのような少し艶のある高音域で、その音が鳴った瞬間、空間が一気に華やかになる。(厳密には、ハーモニカよりもっと丸みのあるあたたかい音だけど)
篳篥は、バンドで言ったらボーカルの役目で、しっかりとメロディを担い、琵琶は、弦を一気に弾いてひとつの区切りを表現したり、ポイントでベースラインをなぞったり。

空に浮かぶいろいろな形の雲が横に流れていくように、それぞれの楽器の音色が、時に勢いよく、時にレイヤーのように重なりあいながら、聴き手を包み込んでいく。
そして徐々に同じ音階になっていき(ユニゾン)、気がつけば、まるで目の前に一本の大きな樹木がそびえ立つような、圧倒的な存在感を醸し出している。
かと思えば、ゆっくりと音の輪郭が薄れていき、宇宙へ放り出されたかのような静寂の海へ向かう。
ひとつずつ、ひとつずつ、丁寧に紡がれていく演奏中の中にある「間」(ま)すらも、目に見えない「ひとつの楽器」のようでした。


840年頃から行われた「楽制改革」では、約400年間、あらゆる国の「音楽」と「楽器」を輸入してきて情報過多になり、煩雑化していた雅楽を整理するために、他国からの輸入を止めたそうです。
その期間、約半世紀。(!)
混沌とした当時の音楽シーンを、「ジャンル」「楽器」「理論(和音など)」などの軸でそれぞれ整えていったことは、雅楽にとって非常に重要な転機のひとつだったことは間違いありません。

平安時代に「情報過多」になっていたなんてちょっと意外だけど、今とは比べものにならないことは、容易に想像ができます。
ラジオやテレビがめずらかった時代はとうに過ぎ、リビングだけにあったテレビは個人の部屋にも普及し、それらはパソコンへ姿を変え、さらには片手で持ち歩けるスマートフォンへと進化。
インターネットには「終わり」という概念すらなく、24時間いつでもアクセス可能になりました。
情報があることは悪ではないんだけど、情報を「選別/判別する力」をきちんと持つこと、
そして、情報に辿り着くまでの「イマジネーション」を怠らないこと。
このふたつを、右手と左手にそれぞれ握りしめていることが、とても大切なんじゃないかと思います。
特に今年は、それが顕著になってくる気がするなぁ。

常にすべての情報に接続している必要はないし、ありとあらゆるものをすべて区別する必要もない。
当然のことだけど差別をする必要もないし、ましてや国境に壁をつくる必要なんてない。

なのに、無意識に受け取った大量の情報が、そのまま自分自身の思考や感情だと思い込んでいたり、
区別や差別をすることで自分の存在価値を見出したり、壁をつくって今の自分の居場所を確認していたり、
どんどん貧弱になっていくこの世の中を、感じずにはいられないのが現実です。

ただ、雅楽の演奏を聴いていると、直感的に、思うのです。

私たちが生きている「今」や、私たちに見えている「今」は、
長い歴史の中では、ほんの「一瞬」でしかない、ということを。
その「一瞬」が無数につながって、「時代」ができているということを。
そして、その「一瞬」をどうやって過ごすかは、「自分次第」ということを。


今回、機会をくれた三浦元則氏に、感謝の気持ちを込めて。



東京楽所第12回定期公演 奉祝の雅楽

▼日時
2019年2月2日(土) 14:00 開演
▼会場
サントリーホール(大ホール)
▼出演
雅楽、舞楽:東京楽所
▼曲目
平調音取
催馬楽「伊勢海」
越天楽残楽三返
左舞 萬歳楽
右舞 延喜楽







坂本龍一さんの2017年のアルバム「async」に収録されている「Life, Life」の中に笙の音が聴こえたのは気のせいじゃなかった。;)


2018年1月29日月曜日

東京都庭園美術館『装飾は流転する』

※こちらの記事は、HOUYHNHNMブログ『Escape by Melody《メロディによる逃走》』に掲載されていた内容です。


白金台にある「東京都庭園美術館」へ。
いわゆる「美術館」とは少し趣の違う朝香宮夫妻(皇族の一家)の邸宅だったこの建物は、それ自体がすでに、ひとつの美術品のよう。
こだわり抜かれた美意識が、細部の細部まで散りばめられていて、毎回行くたびにうっとりして、何度も何度もため息をついてしまう。(はぁ・・・!)


今回は「装飾」を軸にして、多種多様なアーティストが集合する「装飾は流転する」という展示。
こういったコンセプトをメインにおいた展示は、出会わないものたちが出会う「偶然性」が、作品と作品のあいだの空気を埋めて尽くしていて、心がどうしようもなくワクワクする。

行き過ぎた「装飾」から、目を凝らさないと気がつかない「装飾」、
再編集/サンプリングされた「装飾」、日常の延長線上にある「装飾」まで。
どの作品も共通しているのは、触りたくなる「質感」と、覗き込みたくなる「繊細さ」。


その中でも印象的だったのは、コア・ポア(Kour Pour)というアーティスト。







絨毯の修復職人だったイラン系イギリス人の父親からインスピレーションを受け、ペルシャ絨毯の柄をベースに、独自の感性をキャンバスに重ね合わせていくそのスタイルは、唯一無二。
絨毯の歪みまで再現していて、遠目に見るとそれが絵だとは分からなかった。
近づいていってよーく見ると、愛嬌のある絵のタッチと色合いがとても印象的で、思わず頬が緩んでしまうものも。
ヒップホップとの出会いがひとつのターニングポイントだと分かる、彼のドキュメンタリー映像もとても興味深かった。
それぞれの作品が、一曲ずつ楽曲になったらどんな風になるんだろうなぁ。(妄想)



コア・ポアの作品は、そのほとんどが「新館」の方に展示されていたのだけれど、シックな庭園美術館の本館には、それぞれの質感が美しく混ざり合う、ヴィム・デルヴォワ、ニンケ・コスター、髙田安規子・政子などの作品。
そして、それらに相反するかのように、山縣良和の作品が違和感を醸し出して、それぞれの魅力を引き出す。

ヴィム・デルヴォワ

ニンケ・コスター

髙田安規子・政子

山縣良和


彼らの試みを見る時、
私たちは装飾という行為が、
生々しい現実を複雑なまま認識するために必要な切り札だということに気がつくのです。
––––––––––––– 東京都庭園美術館 オフィシャルサイトより


この「生々しい現実を複雑なまま認識する」感覚は、この展示に訪れる数日前に観た映画「ブレードランナー 2049」で、強烈に感じたところだった。
また、この情報過多な現代に対して・・・"対して"じゃないな、現代"の中で"、日々抱いている感覚でもあった。
庭園美術館を出た瞬間、私の中で、それらの「混沌」「混乱」の歯車が、ゆっくりと回り出した。


「いびつにしたい」とも思うし、
「きれいに納めたい」とも思う。
それが、人間の本能なんだろうな、と思う。




「本館」と「新館」をつなぐ通路からの景色。
澄んだ空気の中で、月が美しく浮かぶ夜。
明けて次の日、東京では4年ぶりの大雪。







2014年から2016年に制作された、スコットランドのHugh Smallによるピアノ・ソロ曲集『Piano Music』は、深深とした空気にぴったりの作品。

HUGH SMALL - Mission Statement

彼は、女性シンガーのAnna Howsonとニュー・ウェイブ色の強いデュオ「Vazz」としても活動をしており、最近、ベルギーのレーベル《STROOM 〰》から『Submerged Vessels And Other Stories』をリリースしており、そのボーナスCD付属として、この『Piano Music』がついてくる。
本編の『Submerged Vessels And Other Stories』は、バンドサウンドの楽曲と、ピアノソロの楽曲が入り混じった構成になっている。
この、「ん?」とちょっと振り返りたくなる存在が、たまらなく好き。

VAZZ - Mezquita


VAZZ - Pearls Dub