2019年10月30日水曜日

光について


毎回、ひとつのテーマに沿ってお送りする私のラジオ番組《In Every Second Dream》。
「月」「夢」「最後」と続き、今回、第4回目の放送のテーマは「光」です。

今までのテーマと大きく違うのは、「光」と聞いたとき、人によって思い浮かべるイメージに結構差があるんじゃないかな、と思うところ。

太陽のような眩しさ(眩さ)、
ダイヤモンドのようにキラキラと輝くさま、
ビーム光線のような直線的な形状のもの、
炎のような揺らめく光、虹のようなカラフルな光、暗闇の中にある見えるか見えないかギリギリの光。

私は「光」と聞いて最初にイメージするのは、ほぼ真っ白、厳密にいうと白よりもオフホワイトに近い色で、
シルクのような、細かい粒子のような、半透明のような、ザラザラしているような、
柔らかくもあり、力強くもあり、あたたかくもあり、つめたくもある光。
それが”なんの”光なのかはわからないけど、私から遠く離れたところから放たれる光。
うーん、こんなに具体性のない抽象的な説明ったらないわね。
そもそも、私はこの「光」を見たことがあるのかしら。
というか、「光」ってそこに「ある」ものなのかしら。

・・そんなことに想いを巡らせながら、選曲しました。


そして、今回はゲストが二人。
まずは、作編曲家であり、世界中を旅するように音楽を聴き漁る武田吉晴(Yoshiharu Takeda)くん。


連想ゲームのように「光」についてラフな雰囲気でトークしつつ、彼に「光」をテーマに選曲をしていただきました。
吉晴くんのやさしい人柄や、選曲家としての一面を楽しんでいただけたらうれしいです。

また、番組の中でも少し紹介していますが、今年の3月にリリースされた彼のファーストアルバム『Aspiration』は、本当に素晴らしい作品です。





先日発売されたばかりの、世界の音楽情報誌『月刊ラティーナ』11月号の「So Quiet〜静寂のための音楽〜」特集内に、彼のインタビューが掲載されています。彼の音楽へのまっすぐな愛情がとてもよく伝わってくる、素敵な記事です。


見開きの吉晴くんのインタビューのページをめくると、偶然にも、前々回《In Every Second Dream》にゲストで出てくださった、DJのShhhhhさんのディスク・ガイドのレビューが。(「Fragments du Monde Flottant」/ V.A. をセレクト)
ShhhhhさんのDJも選曲も好きだけど、文章や言葉もとっても好きです。




さらに2ページめくると、ブラジル最注目のシンガーソングライターであるアントニオ・ロウレイロ(Antonio Loureiro)のインタビューを、dublab.jpのボスである原雅明さんが担当していました。(去年、「公開ライナーノーツ」なるものを担当なさったそうです)
アントニオをはじめ、ゴールドムンド(Goldmund)や、ハニャ・ラニ(Hania Rani)なども出演するピアノフェスティバル「PIANO ERA 2019 - ザ・ピアノエラ2019」が、私の家の近所でもある「めぐろパーシモンホール」であるようです。行きたい!

と、雑誌をほんの数ページめくっただけで、一気にいろんなことが繋がっていって、ひとりでうれしくなるのでした。


そして、もう一人のゲストは、1点もののガラスのリングを中心としたブランド「sushikatten」の作家のMio Toyodaちゃん。
太陽の光を飲み込むようなデザインの「sushikatten」のリングたちは、今回のテーマ「光」にぴったりだと思ってオファーをさせていただきました。




こういった作品(いわゆる「もの」)を、ラジオを通じてどう表現できるかどうか。
そのことに重点を置きながら、彼女へのインタビューを行いました。

彼女の作り上げる世界そのもの、それは「sushikatten」の作品の形、質感、模様、重さ、色合い、そして彼女自身の声から伝わるセンス、哲学、空気感、など、短い時間ではありますが、どうかみなさんに届きますように。

ちなみに、11月29日(金)〜12月1日(日)の3日間、青山SPIRALで開催される『New Jewelry TOKYO』への出展が決まっているそうです。
この機会に是非一度、「sushikatten」の作品を手にとってみていただけたらうれしいです。


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▼Information
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dublab.jp Radio Collective #211 “In Every Second Dream” @ Tokyo(19.10.30)

10月30日の放送は、ひとつのテーマに沿ってお送りする、DJ Emeraldによる番組『In Every Second Dream』の第4回目。
今回のテーマは、『光(Light)』です。
ゲストには、昨年ファーストソロアルバム『Aspiration』をリリースし、2019年には久保田麻琴プロデュース阿波踊りのリミックス/コンピレーション盤『ぞめき八 Re-mixes Stupendous!』への楽曲提供も行っている作編曲家・武田吉晴氏を迎え、『光』についてのトークと選曲をお届けします。
また、番組後半では、ガラス工芸のパートドヴェール製法を用いて、世界にひとつだけのリングを制作している作家・Mio Toyodaさんを招き、自身のブランド『sushikatten』についてのインタビューをお送りします。
最後までどうぞお楽しみください。

dublab.jp Radio Collective #211 “In Every Second Dream” @ Tokyo
日時:2019年10月30日(水曜日)20:30〜22:30
labrat DJ : DJ Emerald
Guest : 武田吉晴(Yoshiharu Takeda)/Mio Toyoda [sushikatten]
Design : Shinya Sato

🎧 ネットラジオの聴き方 🎧
《PCの場合》
http://mixlr.com/dublabjp/ にアクセスして再生
《スマホの場合》
「Mixlrアプリ」をダウンロード(無料) ☞ 「dublabjp」で検索 ☞ 再生

2019年10月26日土曜日

エジプト・ハロウィン



今週末は《愛の街・新宿二丁目》のど真ん中に位置するALAMAS CAFEで、なぜか「エジプト」をテーマにハロウィンします。
エジプトものを掘り出すと結構な長旅になりそうなのでほどほどに...と思っていたのですが、結局、エジプト関連の曲だけでDJします。

人類はみな、月を見上げるように、古代エジプトに想いを馳せるのかもしれない...。
そんなことを妄想しつつ、私たち《COSMOPOLITAN》クルーは、Amazonで手に入れたエジプト風の衣装を着て、みなさまをお迎えします。

また、同時刻、系列店のAiSOTOPE LOUNGEでは、今年の「Red Bull Music Festival Tokyo 2019」とのコラボも記憶に新しい『fancyHIM(ファンシーヒム)』のハロウィンパーティも開催中。

二丁目のハロウィンはね、どこかと違ってエッジが効いててオススメだよ。
そして、今回の謎のテンションのディスクリプション、好きです。


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▼Information
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ALAMAS ハロウィン

VENUE:ALAMAS CAFE
GENRE:HOUSE / DISCO
START:21:00
END:5:00
DJ: DJ Emerald (Synthesmic / 13complex), 来夢来人 (愛棒 / ポテ恋DISCO), Shohei Hoshino,Takahiro Haraguchi (Overfitting Disco), Butio

今年もCOSMOPOLITANチームとタッグを組んで、ハロウィンをもりあげます!!
古代エジプト文明は宇宙人と接触があったのか!?
謎のオーパーツ【ブルックリンラガー】を飲みながら、その謎に迫る!!
オーパーツ【ブルックリンラガー】と相性の良いスペシャルフードも限定で販売!!










2019年10月10日木曜日

「アシッド・ジャズ」とは、”何かと何かを掛け合わせたもの”。

※こちらの記事は、HOUYHNHNMブログ『Escape by Melody《メロディによる逃走》』に掲載されていた内容です。


「アシッド・ジャズ」とは、”何かと何かを掛け合わせたもの”。
私はそう、解釈しています。

"音楽(ジャンル)"と言わずに、敢えて“もの”と言っているのは、その"何か"が、文化でも、思想でも、概念でも、空気感でも、ちょっと乱暴な言い方をすると、なんでもよいから。
そして、その”掛け合わせ”が、意図的でも偶発的でも構わないし、そこに正解も不正解もない。
ただ、人が感動するかどうか。
それに尽きると思う。


ところで、ここ最近、”空気感”って言葉を使うことが増えてきた。
なんでだろう?ん、そもそも”空気感”ってなんだ?と、あらためて考えてみてわかったことは、
本来、”空気感”とか”雰囲気”みたいな、言葉で言い表せないものこそが「ものごとの本質」であって、
「言葉」とか「数字」は、あくまで借り物の姿であるということが、ここ数年、どんどん忘れ去られてる気がしているから。

まず、ひとりひとりの感覚とか、気持ちとか、考えとか、もしくはそこまでに至らない何かがあって、それと連動する形で行動や立ち振る舞いがあって、その後、自然と”空気感”や”雰囲気”が生まれる。
そんな、触った瞬間にはじけてしまいそうな、無限に広がる泡のようなものを、お互い少しでも理解しようとするためのひとつの道具として、「言葉」とか「数字」があるだけ。

もちろん、「言葉」や「数字」は悪ではないのよ。
ただ、「言葉」や「数字」だけに価値を置こうとする時代は、いずれ廃れる。
私は心底そう思うし、そう信じています。

bASIL kIRCHIN & John Coleman - I Start Counting 1970 - 80

*Basil Kirchin(ベイジル・カーチン)は、最近出会った英国のドラマー・作曲家。全作品、絶賛感動中...。



と、話がだいぶ拡張しましたが、今週末、「アシッド・ジャズ」生みの親であり、長きにわたって第一線で活躍するDJ、ジャイルス・ピーターソン来日公演に出演します。

メインの《STUDIO X》にはジャイルスに加え、彼の長年の盟友であるUnited Future Organisationの松浦俊夫さんと、GonnoさんとドラマーMasumuraさんによるジャムライヴ。
《CONTACT》《FOYER》のそれぞれのフロアは、TSUBAKI fmのボス、Midori Aoyamaくん率いる色彩豊かな面々。
特に、20代の若手DJのでもある、Leo GabrielくんとMayu Amanoちゃんは非常に楽しみ◎
こういう”点”ではなく”線”になっている、しかも、”直線”じゃなくて”曲線”を描いているパーティは、自分がお客さんの立場のときもワクワクします。
そのあたり、松浦さんとMidoriくんがele-kingの対談インタビューで掘り下げています。


あとは台風だけ…どうか…!



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▼Infomation
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Gilles Peterson at Contact

日時:
2019年10月12日(土)
OPEN/22:00

会場:
Contact Tokyo(渋谷)

出演:
Studio:
Gilles Peterson (Brownswood Recordings | Worldwide FM | UK) + MC General Rubbish a.k.a Earl Zinger
Toshio Matsuura (Toshio Matsuura Group | HEX)
Gonno × Masumura -Live

Contact:
- powered by TSUBAKI FM -
DJ KAWASAKI
SHACHO (SOIL&”PIMP”SESSIONS)
Masaki Tamura
Souta Raw
Midori Aoyama

Foyer:
Mido (Menace)
Gomez (Face to Face)
DJ Emerald
Leo Gabriel
Mayu Amano


supported by COCALERO


『イギリスの音楽大使と巡る未踏のジャズ』

UKジャズカルチャーのスペシャリストとして長きにわたって第一線で活躍するGilles Petersonが、比類なき音楽知識と情熱とともにContactでスペシャルセッションを開催! イギリスで初めて開催したフェスティバルWe Out Hereの反響も冷めやらぬなか、ここ東京でも熱狂の瞬間をお届けする。
ルーツである80年代のレアグルーヴシーンでの活動から、アシッドジャズ・ムーブメントとそれ以降の音楽の新しい枠組みを提示した功績にいたるまで、Gilles Petersonは伝統に敬意を払う音楽を支持しつつも、同時に新たな音楽の品質保証役として未踏の領域を開拓してきた。そんなGilles Petersonとともに一夜をナビゲートするのは、長年の盟友、松浦俊夫だ。United Future Organisationの一員であり、現在はバンドプロジェクトを手掛ける彼に加え、日本屈指のテクノ/ハウスDJとなったGonnoと技巧派ドラマーMasumuraによるジャムライヴも実現。鋭いビートと飛び交う電子音がオーディエンスを宇宙の彼方へと誘う。
Contactフロアでは、ディスコ/ブーギーのエキスパート、DJ KAWASAKIが登場。さらに、Gilles Petersonのプレイサポートで世界的な人気を獲得したSOIL&“PIMP”SESSIONSのSHACHOも参戦。個性際立つ出演陣が出揃った今回のラインナップとともに、未来を切り開く刺激的な音楽表現に酔いしれてほしい。


「The UK’s prominent jazz ambassador heads up a night of sonic adventures」

As one of the most prominent, long-serving specialists for jazz culture in the UK, Gilles Peterson acts as a stamp of assured quality. From his roots in the 80s rare groove scene to providing the framework for the acid jazz movement and beyond, Peterson has sought to champion music that holds tradition in high regard even as it charges into uncharted territory. Fresh from the success of his first UK festival, We Out Here, Peterson brings his unparalleled musical knowledge to Contact for a very special session.
He’ll be joined on the night by Toshio Matsuura, a longtime affiliate of Peterson’s in Japan who headed up the United Future Organisation and now leads his own band. As if that wasn’t enough, visionary house specialist Gonno will team up with virtuoso drummer Masumara for a jam that travels to the outer limits.
On the Contact floor, disco and boogie expert DJ Kawasaki will be joined by Shacho from the mighty Soil & Pimp Sessions. His band had a major international breakthrough when Gilles Peterson introduced them via his highly influential BBC Radio 1 show, making him the perfect addition to this line-up of highly individual heads immersed in exciting, soulful music that strikes out into the future.


¥1000 Under 23
¥2500 Before 11PM
¥2800 GH S Members
¥3300 w/Flyer
¥3300 FB Discount
¥3800 Door