2016年6月4日土曜日

ソーホーのレコード屋巡りと、ダルストンのお気に入り|ロンドン -4日目-

※こちらの記事は、HOUYHNHNMブログ『Escape by Melody《メロディによる逃走》』に掲載されていた内容です。


2016年4月27日、乾いた空気と眩しい太陽の光に包まれた、水曜日。
ちょっと遅めの朝食は、クイーンズ・ロード・ペッカム(Queen's Road Peckham)駅の下にある、Blackbird Bakeryにて。


日替わりで焼かれるパンが違うようで、種類もとっても豊富で美味しい。
大きなマグカップに入ったカフェラテと、とてもよく、あう。




ロンドン・オーバーグラウンド(London Overground)に乗って、大きなもくもくした白い雲が浮かび上がる景色を見ながら、中心部へ移動。
歴史的建造物を見るのは、次週行くパリで、と決めているので、ロンドンでは、今の自分の生活に直接的な場所 /ものを求めて、まずは、レコード屋さんが密集するソーホー(Soho)エリアへ。



Phonica Records
ダンスミュージック中心のレコード店。CD、Tシャツやバッグなども販売していたり、ソファーでゆったりすることもできる。



Sister Ray
ロック全般が多い印象。



Reckless Records
1ユーロの棚から、帯付きの日本版のレアなレコードまで。ジャンルも多岐に渡る。



Sound of the Universe
細かく丁寧にジャンルわけされていて、こだわりのあるラインナップ。ソウル系が充実。



何枚かレコードを買った後、大英博物館のそばにある本屋さん「London Review Bookshop」へちょっとだけ立ち寄る。


ジャンル別に様々な書籍がきれいに並べられており、現地の書籍をチェックするにはとてもよさそう。



通りを曲がったところで、たまたま見つけたティールーム「Tea and Tattle」でひと休み。


一階は、東洋系、アフリカ系の本やポストカード、お面などの雑貨が並び、喫茶店は、地下一階。1908年からある老舗。



ストロベリー&ブラックペッパージャムと、マイルドなクリームチーズがのったイギリス定番のスコーンは、甘すぎないクラシックな味。シンプルでとっても美味しい。
セットで、ふわっと香ばしいアールグレイの紅茶(ティーカップ約4杯分)ととてもよく合う。



繁華街の中は「Fish&Chips、まだ食べてないの?それなら、うちのお店へおいでよ!」と言わんばかりの看板があちこちにあったけど、ここはゆっくりとした時間が流れている。



バスに乗って、一気に北東方面へ。
到着したダルストン(Dalston)エリアは、イースト・ロンドンの北側にあり、”自分が欲しいものは自分で見つけるスタンス”というような雰囲気。観光地っぽさはない。



可愛らしい古着がディスプレイされている「Here Today Here Tomorrow」は残念ながら定休日。



Eldica」は、ファンク、ソウルが多めの中古レコード屋さん。
リカちゃん人形みたいなかわいい金髪のポニーテールの女の子がやってきて、店員のおじさんにいろいろ質問してた光景はとても微笑ましかった。



クラブ「Dance Tunnel」を通り過ぎる。


Pender Street Steppers、 Huerco S.など、日程があえば行きたかったイベントがいくつか。


チェーン店のリサイクル・ファッション・ショップ「Traid」は、日本でいうモードオフみたいな感じ。掘り出し物があればラッキー。



そして、今回ロンドンでもっともお気に入りの古着屋さん「Pelicans & Parrots


代官山の古着屋さん「slow」にも少し雰囲気は似ているんだけど、もっと野性的な感じ。
店内に並ぶアイテムはもちろん、店員さんのジョークも最高。奥の方まで歩いていった甲斐があった。


麻製のトップスと、パイナップルのオブジェを買って、来た道を戻り、さっき行った「Eldica」のななめ向かいにあるレストラン「White Rabbit」へ。
ミランダ・カー似のとってもキュートでフレンドリーな店員さんが、外が見えるガラス越しのカウンター席へ、優しくエスコートしてくれた。


後ろのテーブルには、レコードが無造作にばさばさっと置いてある。
シンプルなのにどれもひとひねりきいたメニューは、白ワインにとてもよくあう。



19時過ぎだけど、外はまだ17時みたいに明るい。
目の前にはJAZZ BARもあるし、もっと暗くなったら、この通りはもっと賑やかになるんだろうな。


夜は、ロンドンに来たら絶対行こうと決めていたライブスペース「Cafe OTO」へ。


店内で販売されているレコードは、ノイズやワールドミュージック(日本のものも含めて)が多く、どれもレアなものばかり。
タルコフスキーの「惑星ソラリス」のサントラのLPなんて、初めて見た。

この日は、前衛的なミュージシャン3組。
ハイライトは、Lisa Busbyによるライブのラストナンバー。
ターンテーブルの針を、極限までギリギリ触れる程度に、「シェルブールの雨傘」のレコードの溝に置いて、一周回転する音をループさせて、その上に自分の声やノイズ、サンプリングした音などを重ねていった、後の、感動のクライマックス。
予測のつかないアイディアとライブパフォーマンスに、会場にいる人たちはみんな、驚き、息をのみ、そして拍手喝采。素晴らしい夜だった。


ライブの余韻に浸りながら、小雨の中、ロンドン最後の夜の空気を、全身に染み込ませる。


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曇りがちなロンドンの風景によくマッチする、Suzanne Kraftの”Male Intuition”が収録された、昨年リリースされたLP「Talk From Home」は、どの楽曲も異国感があり、でも、どこか懐かしさもある、やわらかな曲線が美しい、今でもまだよく聴く一枚。

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Suzanne Kraft - Male Intuition



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